過ちては改むるに憚ること勿れ(論語)

本

本作りに、何が必要なのかを誤解している著者が多い。

ほとんどの場合、著者に求められているのは文才ではない。

自分らしさが大切だと思う人も多いが、それも不要だ。

どれもこれも、著者にとって重要でも、読者には関係がない。

読者は、書名やキャッチコピーに興味を覚え、読もうとする。

文章力がある、著者の個性が出ていると喜ぶ読者はいない。

※ 過ちては改むるに憚ること勿れ(あやまちてはあらたむるにはばかることなかれ)

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少なくとも建前上は、「伝えたいこと、知ってもらいたいことがあるから出版する」と誰もが言う。「私の文章力を知って欲しい。だから本を出す」などと公言する人はいない。さらに「文章は下手でもいいじゃないか。それもまた私らしい」と、謙虚に付け加える。

確かに文章には、その人らしさが現れる。だからこそ自己顕示欲とも絡んで、自分の本は自分で書くべきだと言い聞かせる。ところがその実は、自己主張の羅列と自己顕示欲のオンパレードで終始することになる。

なぜ、自分らしく身を飾る洋服は自分で作らないのだろう? 物書きを生業にしてきて、その優劣の差と怖さに翻弄され続けてきた一人の編集者兼物書きとしては、本の執筆より洋服作りの方が難しいとは思えない。著者の最大の過ちが、自己顕示欲をオブラートに包む姿勢かも知れない。

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